投稿

6月, 2013の投稿を表示しています

パイロット フリクションボール3 ウッド (PILOT Frixion Ball3 LKFB-2SEF-DBN)

イメージ
今回は、当ブログでは初となるフリクションインクを 使用したマルチペン。フリクションボール3 ウッドです。 落ち着いたデザイン 同じインクで最も安価なものであれば200円程度で購入できますが、この ウッドはフリクションでも高級バージョンにあたるモデル。 高級バージョンとはいえ定価で2,100円なのでボールペンとしては そこまで高価でもないのでお手ごろ感がありあますね。 パイロットお得意の樹脂含浸カバ材 特徴としては、擦ると消えるフリクションインクを使用している点です。 これは摩擦熱を与える事でインクが無色透明に変化するハイテクインク。 フリクションインク自体は既にだいぶ知名度がありますね。 このペンはそのフリクションインクを使用した3色マルチペンです。 外観についてはウッドというネーミングがされているだけあって グリップには木材が使用されています。 この木材はは樹脂含浸カバ材というパイロット製品にはよく使われている定番技術。 木材の色のバリエーションはダークブラウン、ディープレッド、ブラウンの3種。 以前ブログでタイムラインPASTのダークブラウンとディープレッドの2本のボールペンを 紹介しましたが、同じ色合いです。 ブラウンについては現物を確認できていないので機会があれば。 とりあげたいと思います。 スライドレバー式 方式について 芯出し方式は一般的なスライドレバー方式。このスライドレバー方式のメリットは 誰でもすぐに使える点。デメリットは安っぽく見える事でしょうか。 クリップについて クリップは固定タイプです。しかし固定ながら良く工夫されているようで それなりに柔らかく、胸ポケットにもしっかりと滑り込みます。 クリップを横から見ると中央部が絞られているのがわかります。 この絞りがしなりを作って柔らかさを演出しているのだと思います。 形状そのものも有機的なデザインで凝っていますね。 前回、ステッドラーのマルチペンの記事にてクリップのダメ出しをしたのですが その反動もあって、このフリクションボール3のクリップの素晴らしさが際立ちます。 消せるって便利 筆記感について 筆記感についてはゲルインクだけあって滑らかでとても書きやすい。 リフィルの入手も容易で

ステッドラー アバンギャルド ライト(STAEDTLER avant-garde Light 927AGL-SW)

イメージ
前回アバンギャルドについて書きましたので、今回は そのコンパクト版であるアバンギャルドLightを購入してみました。 アルミボディという点はスタンダード版と同じです。 ライトは単純にサイズがワンサイズ小さくなって、蛍光マーカーが 無くなったという点が異なります。 前回紹介したスタンダードモデルは残念な点が多かった為、ライト は購入するかどうか迷いましたが、さほど高くもなかったので個人的な コレクション的として購入してみました。 カラーはスノーホワイト デザインにつてもスタンダード版と同様シンプル路線です。 違いとしてはスタンダード版はグリップ部が膨らんでいるのに対し ライトはストレートとなっている点。またグリップ部にはディンプル加工が施されているという 2点です。 しかしこのディンプル加工は滑り止めの効果があるのかと聞かれれば まず、「無い」と言えるレベルなので、デザイン上のアクセントといったほうが正しそうです。 Lightの文字が目印 塗装の質感について このスノーホワイトは他の色とは一風変わっていて、陶器というか ホーローのような質感です。これはなかなか気に入っております。 気になる方は一度店舗で質感を確認してみる事をオススメします。 問題のクリップ クリップですがやはりスタンダード同様硬いです。 簡単には胸ポケットに収まってくれません。 かといって手帳のペンホルダーにもはまってくれません…… 一体どこに留める事を想定したクリップなのだろう? いっそメモでも挟めばいいのだろうか…… 試してみたら紙を留めるにはピッタリでした(笑) 問題のリフィル リフィルですがやはりスタンダード版と同じリフィルを使用しているのでNGです。 スキップ、カスレの嵐でストレスMAX!リフィル交換は必須ですね。 あとマルチペンでは良くある事ですが、リフィルが内壁に あたって発するカチャカチャ音はこのペンも同様にあります。 とにかくインクが残念 今回もカスレやスキップが酷くてノートを書くのに苦労しました。 苦労ついでにどれくらいスキップや、カスレが起こるかをわか

ステッドラー アバンギャルド (STAEDTLER avant-garde 927AG)

イメージ
久しぶりの更新です。 今回は万年筆じゃなくマルチボールペン。 ステッドラー製のマルチペンは初めて購入しました。 デザインはシンプルでスマートな印象です。 私はナイトルブルーとブラストブラックの2本を購入。 素材はアルミを使用しているため、重量は約18gと軽量で 手に取ってみればその軽さが非常に良くわかります。 しかし、その軽量さ故に若干チープな印象も受けました。 塗装については基本的に全カラー艶消し塗装ですが、ブラストブラックだけ 他のカラーとは質感がかなり異なります。名前の通りブラスト処理をしたような ザラつき感の強いマットブラック。 個人的にはこのブラストブラックは滑りにくく、汚れも目立たないので好みです。 ブラストブラック かなりザラザラ ナイトブルー 質感はサラサラ 筆記感について このペンは4種のマルチペンで ・黒 ・赤 ・蛍光オレンジ(マーカー) ・シャープペンシル が標準で内蔵されています。 正直言って筆記感は最悪の一言。これは私の入手した2本がたまたまハズレ だっただけかも知れませんが、カスレ、スキップ、マーカーに至っては殆どインクが でないような状態。 お店に伝えて交換してもらう事を考えましたが、結局は他社製リフィル に換装する事は揺るぎないので、そのまま使用する事にしました。 もしこのアバンギャルドを購入される場合は別途 他社製の4Cリフィルを用意する事を強くオススメします。 今回はストレスMAXになりながらノートを書きました。 いつも以上に殴り書きです。そして 1度書いた文字を何度も上からなぞって上書きしております(笑) 紙もボコボコになっちゃった…… またNGな点がもう一つあります。 ストレスMAXで書いたノート(字汚ねっ!) それはクリップ このクリップはスプリングのような機構は無く、爪で固定されているだけです。 それ自体は問題無いのですが、クリップがかなり硬くて ペラペラの極薄生地でない限り、生地をクリップで挟めないのです。 今回、Yシャツの胸ポケットに挟もうとした私のアバンギャルドは なんとクリップが外れて勢い良く飛んでいきました…… 爪で引っかかってるだけの構造なので修理は簡単でしたがかな

パイロット カスタム845 万年筆 (PILOT CUSTOM845 FKV-5MR BB)

イメージ
セーラーの寄木万年筆を買うつもりが 気が付いたら全然違うものを買ってしまいました・・・。 喫茶店で寄り道し、購入したカスタム845を愛でながら 「おっかしぃなぁ?こんなつもりじゃ・・・」と思いつつも カートリッジの指したあたりから 「まぁいっかぁ♪」 という事で今回はカスタム845。 カスタム845 BB カスタム845はPILOT製万年筆のフラッグシップモデルという位置付け。 軸材にエボナイトを使用して国産の蝋色漆で仕上げているそうです。 ニブは15号サイズなので大きく、18金のバイカラー仕様で高級感を感じさせてくれます。 美しい輝き ニブ中央部がロジウムメッキされているデザインは 再メッキする際、マスキング処理が簡単なので個人的にも嬉しい。 稀にある、あまり凝ったメッキ処理とかは正直どうかと思うのです。 なんの為のメッキかと小一時間問いt(以下略)。 とはいえ、デザイナーさんが考えるメッキと技術屋が 考えるメッキでは、ベクトルが違って当然ですよね。 この辺りの事を考えると、「インダストリアルデザインとは?」 という方向へ脱線してしまうので、あまり考えないようにします。 考える頭もありませんしね(笑) なんにせよ845のニブは美しいという事で! 今回購入した845の字幅はBB。 自分は高価な万年筆の場合、基本的に太めを選択する事が多いです。 理由はペンポイントが大きいと後から手をいれる際、何かと便利なのです! 偏磨耗の矯正、字幅の調整や修正等々・・・ 正に大は小を兼ねる。 というわけですねー その上大きいとルーペ越しの作業でも目が疲れにくいというメリットも(笑) EFみたいにイリジウムが小さいと二進も三進もいかないケースがあるので…… 上記の考えから 比較的安価な万年筆 → 細字から中字 比較的高価な万年筆 → 中字から太字 というパターンが私の場合多いのです。 キャップリング キャップのダブルリング。 メーカーサイト等で明記はされてはいませんが、恐らく24金メッキだと思われます。 カスタムシリーズでも743以上のモデルは文字にスミ入れがされていますね。 漆仕上げ 特徴のURUSHIマーク。 金粉を使用しているので近く

パイロット プレラ 色彩逢い 万年筆 (PILOT PRERA iro-ai FPRN-350R-TLG)

イメージ
パイロットのカジュアル万年筆 プレラ そのスケルトンバージョン 色彩逢い(iro-ai)を購入したので 記録とレビュー。 PRERA iro-ai このスケルトンバージョンは同社のインク 色彩雫(iroshizuku)との相性を 強く意識していると思われます。 という事で本来、色彩雫をいれるべきなのでしょうが、ペリカンのエーデルシュタインのボトルが 好きな私は、まだ未開封だったEdelstein_Aventurineを吸わせてみました。 もちろん他メーカーのインクの使用はメーカー保障対象外になりますのでご法度! 私はメーカーにお世話になるつもりは・・・以下略 このキャップどーおもいます? デザインについては良くも悪くも国産的カジュアルといった印象です。 位置づけや価格的にも LAMYのsafari とぶつかる所ですがあちらは カジュアルモダンな印象。 一言で表すなら プレラ・・・かわいい万年筆 サファリ・・・オシャレな万年筆 という感じでしょうか。 国産メーカーのカジュアルは芋臭い印象ですが、個人的に なんとも言えない安心感のあるデザインで好きです。 どこにあっても馴染むといいますか・・・。 ですがこのインナーキャップはいただけません。 せっかくのスケルトンなのに無粋な白色の樹脂がドーンとキャップの殆どを 占めている。これは大きく外観の印象を損ねている気がします。 透明だとインク汚れ等で汚くなる等の理由があるのかもしれませんが、それなら せめてsafariのようにデザイン的工夫を施してほしかったです。 安心のニブ ニブについてはなんの心配もしておりません。 いつものパイロットらしい素晴らしい筆記感。スチールニブらしい ソリッドなしなりと、滑らかなペンポイントの滑り。 安定の品質ですね。 ニブ自体は以前記事にしました同社の コクーン と刻印以外は ほぼ同じようですので、試してはいませんが互換性があるように見受けられます。 実売価格は概ね同じなのでさもありなん。 そう考えるとこちらはコンバーターが付属しているぶんお得感がありますね。 コンバーター(CON-50)が付属してるぶんお得かも? ボディ自体はスケルトンなのですが、吸わせた

万年筆ニブの再メッキをする上で大切な事

イメージ
ニブの研磨や再メッキ作業についてこのブログを見られる方もいるようなので 改めてメッキに関する記事を書き残しておこうと思います。 鍍金処理はいかに下地作りに手間をかけるかが仕上がりのポイントになります。 下記の写真は数年前のものですが、知人所有のP`3110のニブです。 百貨店で販売していた謎の金属磨きクロスで磨き過ぎてしまい プラチナまで剥げてしまった例です。 (メッキ溶液などの必要経費のみ頂いて作業を引き受けました) ニブの再メッキをする上で大切な事は とにかく下地づくりに時間と神経を注げ! あとメッキの際は溶液やニブに不純物の 混入が無いように細心の 注意を払う事! 傷消しとメッキ剥離作業中 剥離完了 丁寧に作業してますが表面が荒れた状態。これより各種磨きへ。 十分な磨き処理がされた状態 塗れた様なしっとりとした艶が特徴 電解脱脂等の下地処理完了 電解メッキ完了 ロジウムコート(プラチナ仕上げ) 安定したプラチナ仕上げ(ロジウム) 膜厚は約0.2μと厚め 更に厚くする事もできますがニブの場合オススメしません。 ざっくりとした手順 ①残った剥げかけのメッキを全て剥離  ↓ ②超硬ヘラを使って表面を引き締める(傷消しの意味も含む)  ※手間が大変なので無しでも可ですが、傷がつきにくくなる上に仕上がり に違いがでます 。  ↓ ③研磨作業(#2000~15000程度で適宜使い分け)  ↓ ④電解研磨  ↓ ⑤電解脱脂  ↓ ⑥電解めっき  ↓ ⑦番手#15000を使用して拭き上げて終了 ①~③が重要なのでたっぷり時間をかけてあげましょう 横着すると仕上がりに影響します! (案外、細かい仕上がりを気にしてるのは自分だけだったりもするのですが)