万年筆ニブの再メッキをする上で大切な事

ニブの研磨や再メッキ作業についてこのブログを見られる方もいるようなので
改めてメッキに関する記事を書き残しておこうと思います。

鍍金処理はいかに下地作りに手間をかけるかが仕上がりのポイントになります。

下記の写真は数年前のものですが、知人所有のP`3110のニブです。
百貨店で販売していた謎の金属磨きクロスで磨き過ぎてしまい
プラチナまで剥げてしまった例です。
(メッキ溶液などの必要経費のみ頂いて作業を引き受けました)

ニブの再メッキをする上で大切な事は

とにかく下地づくりに時間と神経を注げ!
あとメッキの際は溶液やニブに不純物の
混入が無いように細心の注意を払う事!



傷消しとメッキ剥離作業中

剥離完了 丁寧に作業してますが表面が荒れた状態。これより各種磨きへ。

十分な磨き処理がされた状態 塗れた様なしっとりとした艶が特徴


電解脱脂等の下地処理完了

電解メッキ完了 ロジウムコート(プラチナ仕上げ)

安定したプラチナ仕上げ(ロジウム) 膜厚は約0.2μと厚め
更に厚くする事もできますがニブの場合オススメしません。

ざっくりとした手順

①残った剥げかけのメッキを全て剥離
 ↓
②超硬ヘラを使って表面を引き締める(傷消しの意味も含む)
 ※手間が大変なので無しでも可ですが、傷がつきにくくなる上に仕上がりに違いがでます
 ↓
③研磨作業(#2000~15000程度で適宜使い分け)
 ↓
④電解研磨
 ↓
⑤電解脱脂
 ↓
⑥電解めっき
 ↓
⑦番手#15000を使用して拭き上げて終了

①~③が重要なのでたっぷり時間をかけてあげましょう

横着すると仕上がりに影響します!
(案外、細かい仕上がりを気にしてるのは自分だけだったりもするのですが)



コメント

最近人気の記事

パイロット カスタム845 万年筆 (PILOT CUSTOM845 FKV-5MR BB)

パイロット カスタムヘリテイジ92 万年筆 (PILOT CUSTOM HERITAGE 92 FKVH-15SRS-NC F)

ファーバーカステル 伯爵コレクション ペルナンブコ(Graf Von Faber-Castell Classic Fountain Pen Pernambuco)