2015年5月17日日曜日

プラチナ万年筆 プレジデント シルバートリム 万年筆 (PLATINUM PRESIDENT PTB-25000PR BLACK F)

こんにちは文虫です。
GWも終わり、だいぶ暖かく・・・というか暑くなってきましたね。
私の職場は換気が悪いのか暑くなりやすく、エアコンが働かない
この時期が一番暑い気がします。


皆さんの職場はどうですか?
冬暑く夏寒いなんて方も多いのでは?
(女性の方は冬も夏も寒そうにしてる方が多いですが)


さておき、本日は去年の秋ごろ日本橋丸善で購入していた
プラチナ万年筆のプレジデントを取り上げたいと思います。



プラチナ万年筆 プレジデント シルバートリム

・ペンの紹介
プレジデントはスタンダードラインナップにおいて18金のバイカラーニブを
持ったヘビーライター向けのフラッグシップなモデルなのですが、なぜか
センチュリー系と比較してプロモーションが弱くて存在感控えめのちょっぴりかわいそうなモデル。



・ペンの特徴
センチュリー系とはニブもペン芯も異なるペン先を搭載しており
スリップシール機構もありません。
ですが今の所スリップシール機構がない事で特別乾燥しやすいと
感じる事はありません。


堂々とした佇まい



・デザインについて
プレジデントは膨らみの強い堂々としたバランス型のデザインです。
よくモンブランっぽいとか言われますがどうでしょうか?
私には黒くてバランス型という点くらいしか似てる所がない気もしますが・・・

でも興味無い人からしてみれば

黒いバランス型万年筆=モンブラン

くらいの感覚が普通なのかもしれません(笑)

私が購入したモデルはリングやクリップがロジウムメッキされた
シルバートリムタイプでゴールドトリムよりもシャープな印象です。


18金 バイカラーの大型ニブ

ニブもロジウム塗りわけのバイカラーでなかなかに高級感があります。
バイカラー好きな文虫としてはポイント高し。


美しいニブは見ていて飽きません


先日、A氏のカスタムヘリテイジ92をカスタム845のようにバイカラーに
したのですが(カスタムをカスタム!)その際、実はこのプレジデントも
一度ロジウムを剥がして再メッキしています。

というのも新品に関わらずちょっぴりニブの小傷が目立っているのと
ロジウムがはみ出てたりして気になりましたので自分で磨いて完全に
鏡面にした後に再メッキを施しました。

プラチナ製の鍍金は比較的簡単に鍍金がとれるので文虫としては
楽ちんで良いのですがどうなんでしょうね?(汗)
一般的に鍍金装置を持ってる人はいないと思いますし・・・


新品でも精密ルーペで見ると意外と小傷が目立つものが多くあり
常識的には気にし過ぎなレベルですが、「どうせなら完璧に仕上げたい」
という性格な為かやりました(笑)
ニブを鏡面にするとメリットも多いですからねー
(勢いでやったのでbefore写真を残してないのが悔やまれます)



磨きぬいた美しいニブ


構造はオーソドックスなコンバーター両用式です。
ロジウムメッキされたクリップはややなで型でセンチュリー
よりもプレジデントのほうが胸ポケットにさしやすい。

軸材はAS樹脂でセンチュリー等と同じですが
ネジ受け部分がセンチュリーよりも約0.5mm程
プレジデントのほうが厚みがあります。

これが樽型デザインたらしめている要因であると同時にセンチュリーよりも
重厚感を生み出しているポイントなのだと思います。


トラッドなデザインに金魚コンバーターがシュールです(笑)

・書き味について
プラチナの万年筆は比較的硬い傾向なのですが、この
プレジデントはRもきつく穂先も短いのでニブにかなりの剛性感があります。
しかしカチカチなわけではなく、やはり金ペン特有の粘りを指の付け根で
感じ取る事ができると思います。

ペン先は一応Fなのですが購入時に色々個体差を見て選び
その結果、文虫の万年筆は同社EF並の細さとなっています。

細字らしいコリコリとした振動を指先で感じることができると思います。

指の付け根→粘りのある剛性感(ニブ)
指先→コリコリとした心地良い振動(ペンポイント)

購入後1点だけ不満な点が・・・

個体差だと思うのですが
どうも、インクフローが悪いのです。

当初ニブの切り割り(スリット)がキツい為かと思いましたが
調べた結果、ペン芯からのインクの供給量が低い事が原因でした。

そこで私は、ペン芯に手を入れてインクフローをUPさせる事にしました。



・インクフローを改善する為に
まずは分解してペン芯の状態を確認

インク溝をざっくり計測中

ニブとの勘合で圧がかかったのが原因かは不明ですが、インク溝が
途中でかなり潰れて細くなっている事がわかりました。
実際に計測してメモしてみた結果、一定でない事も確認。

おそらくはそれが原因でしょう。


中央付近のインク溝がつぶれ気味なのが遠目にもわかります

そこで文虫はインク溝をできるだけ一定にするべく文虫謹製
秘密の極小エンドミルを使用しインク溝を切りなおした後にペーパーで仕上げなおしました。

某メーカーの特許資料などを見るとこのインク溝の断面は直角ではないので
何かマズイのかなと思っていましたが射出成形の抜き勾配だったり成形時の
収縮の影響などで一定ではないなども書いてあり、意外とアバウトなようなのです。


それなら精密に直角になる事に何の問題もあるはずありせん(笑)



インク溝が広く一定になりました




そしてペン芯のインク導入部も見てみると、製造時にできたバリ等があります。
見つけてしまうと気になってしまうのが人情


製造時のバリ


特別問題はないとおもいますが確実なインク導入ができるように
ここもきっちり綺麗に整えておこうと思います。



ととのいましたー(落語じゃないです)


そして更に・・・


インクフローをよくする為、、また地金の保護の為にニブの裏側にもロジウムを張っておきました
こうする事でインクの変質などによる地金に与える悪影響の低減を期待できます。



インクフローの向上とニブの保護が目的

最後に組み付けてアニーリングしてペン芯の応力を抜いたら完成!


結果としては効果てきめん。
非常に安定してインクがでるようになりました!

ペン芯のインクフローが良くないのにニブのスリットで調節しようとすると
字が太くなってしまうケースがありますが、その様な事もなく
潤沢なインク供給をしっかりとニブで制御できています。

万年筆のペン先の事を「エンジン」と呼ぶ事がありますが
必要な燃料(インク)や空気がポート(ペン芯)を通りキャブレター(ニブ)で
制御されて供給される様は正にエンジンの如し。

なら私が今回やった事は差し詰めポート加工とポート研磨といった所でしょうか?
このプレジデントはきっと何馬力が上がったかも?(笑)


エンジンカスタム





・まとめ
万年筆らしい膨らみのあるバランス型のグラマラスなルックス。
ニブの剛性感に下支えされながら小さなペンポイントから伝わる心地いい特有の振動と音。
ペン先を滑らせていて楽しい。

剛性の強いペン先のおかげで万年筆初心者でも扱いやすい。
軽量で筆記量の多い方でもこれなら期待に応えてくれるはずです。
ボディの肉厚も十分あるのでヘビーユースでの軸割れもしづらいと
思います。
ヘビーライター向けと謳う製品なだけあります。

プレジデントはフラッグシップモデルでありながらもエグゼクティブよりも
用途的に実は学生にこそぴったりな万年筆だと文虫は感じました。

シルバートリムなら学生でもそれほど抵抗無いのでは?
(なんならニブもオールロジウム仕上げにしちゃってもいいかも)

今回はインクフローに問題がありましたが、これは個体の問題かもしれません。
(もしプレジデントでインクフローに問題がある方は協力できるかもしれませんので連絡下さい。)

プレジデントはサインではなく文章を書きたくなる一本だと思います。


ヘビーライターにおすすめな一本




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